9月の支部例会

本日は稲美支部の支部例会でした。

部員は21人の参加。

中学1年生にとっては、初めての対外練習でした。

今回の支部例会では山崎隆之八段がゲストで来られていて、例会参加者が110人を超える大盛況でした。

上位入賞者のみ記すと

B級では、中田が優勝、石原が3位入賞でした。

D級では、千竃が準優勝、関屋が3位入賞でした。

入賞者以外にも、6月の支部例会より結果が良くなっている部員も多く、練習の成果が出ています。次回の12月の例会が楽しみです。

また、今回山﨑先生に指導対局もしてもらいました。

さて、ここからは顧問の失敗将棋を見ていただこう。

S級決勝戦。顧問が後手です。戦型は相居飛車。

図は、相手の方が▲4八金と上がってバランスをとったところ。

居飛車党なら、おそらく△7四歩〜7五歩と仕掛けるところですが、△6五銀から攻めたくなるのが居飛車初心者の一手。ちなみにAIの最善は△7四歩。△6五銀は5番手でした(やっぱりそうだと思いました。結構悩んだのですが、行きたくなってしまいました)

以下、▲7七銀△5六銀▲6六銀で次の図。

この局面はいろいろ考えてみたい局面です。もし、手持ちに銀があれば、△4七銀成▲同金△3八銀が超有名な手筋で後手優勢。

また、△6七銀成!▲同金△8七飛成が気付きにくい面白い手筋。実戦では流石に▲7七銀で銀損が祟り自信ないかなと思い断念しましたが、AI的にはいい勝負のようです。わからないものです。ちなみに、その局面で持ち駒に銀があれば△7八銀があるので後手優勢となります。

したがって、△5五銀から銀の入手をはかりました。以下、▲同銀右△同歩▲5八玉!

この▲5八玉が△4七銀成と△6七銀成の両方を防いだ好手!玉で受けるので考えにくいですが、思いの外、玉が安定して後手が焦らされる展開となりました。次に▲5七歩で銀が死ぬでので、△6四歩▲4五銀△6五歩▲5五銀△5七歩▲同金△同銀成▲同玉で次の局面。

ここで、面白い一着があります。

ぜひ考えてみてください。

ヒント1は、先手の6五銀・5五銀が手厚く、この2枚の銀が残っていると後手は勝てません。

ヒント2は、ゴキゲン中飛車党ならひと目の手筋です。

答えは

△6六銀!でした。

これは▲同歩は△5五角▲4六銀△6六角から捌いて後手優勢なので、▲6六同銀△同歩▲同歩と進むことになり、5五銀の厚みを消すことができます。加えて後手の手番というのが大きいです。ちなみに△6六同歩に放置すると、△6七歩成▲同玉△8八角成▲同金で△6六歩や△4八角、△3八角など後手は攻め手に困らず後手優勢です。

ちなみにですが、AIでは△6六銀は次善手でした・・・

最善は△3八金!(これはこの後指しましたが・・・)▲2四飛△6九銀!が厳しく、後手がより優勢でした。

狙いは、▲6八金や▲7九金には△8七飛成が厳しく、▲7七金と逃げると△5五角から銀が取れます。したがって、▲6八玉△7八銀成▲同玉△3七金として、△6六桂や△9五桂を狙って先手は持ちこたえられませんでした。

この△6九銀が気付きにくい一着ですね。その局面になれば見えますが、その前の局面ではわからないーあるあるです。

さて、本譜に戻りますが、もうすでにこちら後手は30秒の秒読みです。この難しい中盤戦?の局面で30秒将棋は、時間配分を完全に間違えていました。そんな中、△3八金▲6九飛△3七金▲4六銀△4八銀▲5八玉△3三桂▲5六銀△4四桂▲6五銀△5六歩▲6八銀と進んで次の局面。

ほぼノーミスでここまで進められたのは自分でも驚き。

さて、ここでとても気持ちいい次の一手があります。

正解は

△1四歩!

悠長に見えるが、△1三角の攻めを見た一着で、角も攻めに参加することができました。

AI的には、普通に△5七歩成〜△3六金で歩を入手し△4五桂の活用をはかる手が最善手でしたが、△1四歩でも次善手でほぼ正解です。(なかなかAIと意見が合いません・・・)

以下本譜は、▲3五歩△1三角▲7九角△5二金▲2九飛△5七歩成▲同銀上△同銀成▲同玉△3八銀▲3七銀で次の局面。

△3八銀が、△4七銀成〜△4六成銀と△2九銀不成の両狙いで勝負あったかな?と油断した(判断を誤った?)のが敗因。

この▲3七銀がしぶとく30秒という短い中で判断を誤りました。普通なら△2九銀不成として飛車を取ればいい局面なのですが、「金銀」と「飛車」の2枚替えでやや損(本当は桂を得していることを忘れていました)+△2九銀がそっぽに行く感触が非常に悪い・・・

30秒でいろいろ考えた結果、△4五桂▲6七玉△3七桂成としましたが、そこで▲5九飛で飛車が生還し、しかも気付けば先手の駒がいろいろ捌けている+玉が7七〜8八と逃げられるようになっている。ということでまだまだ難解な局面ではありますが現実的には、後手が勝ちにくい展開にしてしまい負けました。

面白い攻めの応酬があったのでご紹介しましたが、明日の将棋名人戦(西播地区予選)には修正して臨みたいと思います。

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